大阪市淀川区のクリーニング店に今年三月、刃物を持った男が経営者の女性を人質に立てこもった事件で大阪地検は二十六日、人質強要処罰法違反容疑などで大阪府警に逮捕された元運転手(55)について、「覚せい剤使用の後遺症で犯行当時は心神喪失状態にあり、刑事責任を問えない」と判断し、不起訴処分とした。処分結果を受け、大阪市は措置入院の手続きを取った。
調べでは、元運転手は三月八日、折り畳み式ナイフを持って店に押し入り、経営者の女性を人質に約五時間にわたって立てこもり、現行犯逮捕された。
地検は、元運転手の犯行時の精神状態などを調べるため、送検直後から鑑定留置していた。